さて、有機野菜がどのように栽培されているかというと、やはり特徴的な点は、土を大切にした農法であるということです。
家庭菜園や、もっと小規模の、ベランダでプランターを使った薬味などの栽培でもいいのですが、あなたは経験なさったことがありますか?
ご自身が野菜の栽培に興味をお持ちになったことがおありなら、そのときのきっかけは何ですか?
「無農薬で安全な野菜を口にしたいから」「自分の納得のいくモノを食べたいから」といった健康面を考えて始めた栽培かもしれません。
「ベランダで栽培していたら、必要なときに必要な分だけ使えて、便利だから」「少しずつ使うだけの薬味やハーブだから、コストを考えると、自分で栽培したほうがお得だから」といった利便性、経済性からかもしれません。
あるいは、もっと漠然とした「土にふれて、自然を身近に感じていたいから」といった感情もあるかもしれませんね。
有機野菜を栽培する農家の人たちも、そのきっかけはさまざまなようです。
農薬や化学肥料が蓄積された田畑の土は、活力を失い、どんどんやせていってしまうのだとか。
その恐ろしさを肌で感じて、無農薬、減農薬の作物栽培へ転換していくなかで、有機農法に出会った方々も多いようです。
しかし、実際に「無農薬野菜」と「有機野菜」が並んでいたら、あなたはどちらの野菜に安全性をより強く感じますか?
漠然とした「有機」よりも「無農薬」のほうが、まだまだ一般消費者に与えるインパクトは強いように思われます。
もともと化学肥料に対しての「有機肥料」という言葉があったため、当初わが国では、「有機野菜=有機肥料で栽培された野菜」という受けとめ方が多かったのです。
そのうえ、現在の有機認証制度が確立するまでは、「有機」も「無農薬」も「減農薬」も、栽培が行なわれている農地そのものの安全性を問うことなく、全て混同して表示が許されていましたから、消費者にとってはますます混乱を招くこととなったようです。