よく「高温多湿の日本で、無農薬で農作物が栽培できるのか?害虫の心配はないのか?」という疑問が聞かれます。
しかし、そもそも「オーガニック」の由来は、イギリス人A・ハワード氏がインドで「オーガニック栽培方法」を確立して以来、使われるようになった言葉です。
彼はヨーロッパの有機農業の原点ともいわれる『農業聖典』(1940年)を著した人物ですが、当時イギリスの植民地であったインドで行なわれていた土作りにヒントを得て、欧米の有機農法が出発したのです。
もちろん、日本では、「自然農法」「天然農法」といわれる手法で無農薬栽培に着手していった人たちがいたわけで、全体的にみて、有機農法は、東洋思想を根幹に、アジアで生まれたものといえるのかもしれません。
現在、日本では各地で有機栽培に取り組む農家ががんばっています。
ただ、もともとの土壌は豊かだったはずなのに、長年の農薬の多用により土が痛みきっているというのも、事実。
それを回復させるには、やはり大変な努力と時間がかかると思われます。
ちなみに、2000年の時点で、日本は農薬使用国ナンバーワンなのだとか。
しかし、私たち消費者の「食の安心、健康」に対するニーズは、今後ますます高まることでしょう。
従って、無農薬野菜は、その流通コストや品揃えなどの問題をクリアしながら、もっと身近になってくることに違いないと思われます。
現在のアジア各国の現状をみると、日本のJAに相当する組織がオーガニック農産物の生産を進めている韓国など、経済的に発展している国では、環境問題や安全性という視点から自国で取り組みをしています。
スリランカでも、輸出が多い紅茶のオーガニック栽培が盛んです。
最近、食の問題が噴出している中国ですが、外国資本によって有機農法が始められています。
日本の大手スーパーや生協などでも、中国で独自の契約をして、充分な品質管理のもとに、栽培を進めているところも多いようです。
こうした取り組み以外にも、経済後進国では、農薬より有機の方が安上がり、という経済的事情から、ということもあるようです。